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有害事象というのは、「薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない徴候、症状、または病気(日本薬学会・薬学用語解説より引用)」のことで、当該薬物との関連性は問われていません。

だから、例えば・・お餅がのどにつっかえて窒息したとか、自転車で転んで出血したとか・・投与した薬物とはおよそ関係のない事象もすべて有害事象として報告されます。

治験においては、発生した有害事象が治験薬の副作用によるものであるかどうかが重要なので、CRF(Case Report Form:症例報告書)には、有害事象と治験薬との因果関係が必ず記載されます。

ところが、その「因果関係」の評価については、どうしたわけか統一された基準がなく、製薬会社や臨床試験によって評価区分は2段階~6段階、その表現もまちまちだったりします(詳細については、以下の参考サイトをご覧ください)。

   ★参考サイト  
     ① くすりと有害事象の因果関係(JPMAニュースレター)
     ② 臨床試験において収集される有害事象情報の実態調査


翻訳するにあたっては・・これまではだいたい、次の6段階を知っていれば事が足りていました。
  
 definitely related
明らかに関連あり
 probably related
おそらく関連あり
 possibly related
関連あるかもしれない
 unlikely relatedおそらく関連なし
 not related
関連なし
 unknown
不明

が・・・
先日、”remotely related”という表現に出会ってしまい・・(^ ^;)

検索したところ、ノースカロライナ大学の用語集、Causality Assessment(因果関係評価)の項に、(1) unrelated, (2) remotely related, (3) possibly related, (4) probably related, and (5) definitely relatedの5段階が示されていて、これと類似の記載がたくさん見つかりました。

remotelyとunlikely・・どちらが可能性が高いのかは私にはわかりませんが、とにかく、”remotely related”は、因果関係の可能性は低いけれど完全には否定できない、ということなんですねぇ。

それにしても・・5段階、6段階で判定するのは難しそうですね。「おそらくあり」、「あるかもしれない」、「おそらくなし」の線引きをする治験責任医師は・・やっぱり大変そう~~。

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カビや酵母は身近にあって誰でも知ってる微生物ですが
「このカビの本当の名前は?」と聞かれて答えられる人は
いったいどれくらいいるでしょう~。

「本当の名前」というのは
世界中の誰が聞いても、その種類のカビを指すことがわかる唯一の名前・・
つまり「学名」のこと。

さて
先日翻訳した文献の中に
Bullera singularis (Phaff & do Carmo-Sousa) Rodrigues de Miranda
という、長いお名前が・・。

キノコ、カビ、それから酵母の仲間をまとめて真菌(菌類)と呼び
真菌の学名は「国際藻類・菌類・植物命名規約(旧国際植物命名規約)」に従って決められています。

植物と同じように
ラテン語を基にした「属名」と「種小名」の二つが併記され
その後ろに命名者の名前が付け加えられるので
本当の名前は、とっても長くなります。

ここでは
( )内に最初の命名者の名前、その後に新たな命名者の名前が記載されているので(しかも、最初の命名者は2人)、こんなに長い名前になっています。

話は脱線してしまいますが・・
この文献には
先に書いた長い名前(Aとします)は
Sporobolomyces singularis Phaff & do Carmo-Sousa(Bとします)の旧名であると書かれていました。

つまり、Bの方が新しい名前ということになりますが
Aの命名者は(Phaff & do Carmo-Sousa) Rodrigues de Miranda
Bの命名者はPhaff & do Carmo-Sousa
( )の中は最初の命名者だから・・

あれ?どうもおかしいですね?

ところが、日本微生物資源学会(JSCC)のオンラインデータベースでも、
A(Bullera singularis) は旧名またはシノニムとして記載されていました。

で、調べたところ・・

CBSのデータベースによると
1962年にPhaff & do Carmo-Sousaに発見されてBと命名された後、
1984年にRodrigues de Miranda によってAとされ、
現在は元の名称に戻っているようです。

ありゃまぁ・・分類学の世界は、まったく奥が深いのですねぇ。


 
最後に、真菌の命名法について、簡潔で分かりやすく、かつ興味深く説明されているページがありましたので、ご紹介します。
   ★参考サイト  【 真菌の命名法 】


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Kaho~☆

Author:Kaho~☆
フリーランス翻訳者
  (獣医・医薬分野/英日)
獣医学修士

学生バンド⇒ペットの獣医師⇒シンガポール植物園、国立博物館での日本語ガイド⇒PTA役員⇒翻訳などなど・・人生という航海の途中、情熱を注ぐ対象は変わってきましたが、いつも「今が一番」に思えます。精一杯の愛をこめて、今日も舟を漕いでいます。

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