形容詞の"potential"がすべて「潜在的」と訳出されている訳文に出会いました。
例えば、「potential toxicity→潜在的毒性」、「potential drug interaction→潜在的薬物相互作用」、「potential reversibility→潜在的な可逆性」といった具合で、文脈を考えると、それぞれ次のように訳せると思われました。
「潜在的毒性 → 毒性の有無、毒性リスク」
「潜在的薬物相互作用 → 薬物相互作用が起こる可能性」
「潜在的な可逆性 → 可逆性」
「潜在的」という訳語は、間違いではないにしても、文章の流れを止めてしまったり内容を伝わりにくくしたりする可能性があると思います(私は、「潜在的リスク」のように一般的に使用されるものを除いては、なるべく使わないようにしています)。
"potential"は、文脈に合わせて工夫することができる単語で、訳出する必要がない場合もあるし、形容詞であることにこだわらないで訳出するとうまくいくことが多いようです。辞書にある「潜在的な」を使用する前に、ちょっと工夫することが大切だと思います。
"potential"の訳例: 「~する可能性がある…」、「~のおそれがある…」、「起こり得る~」、「~の有無」

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